2026年7月更新|2025年12月試験以降の公式表示に対応

JLPTとCEFRの対応表

得点別レベルと会話力の違いをわかりやすく解説

2025年12月に実施された日本語能力試験(JLPT)から、合格者の成績書類にCEFRレベルが参考表示されるようになりました。このページでは、公式の対応表をもとに、JLPTとCEFRの対応や、参考表示を見る際の注意点をわかりやすく解説します。

JLPT N1からN5とCEFR A1からC1の参考レベルの関係

CEFRとは?なぜJLPTに参考表示されるようになったのか?

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)は、外国語の学習・教育・評価に共通の基準を設けるために、欧州評議会が作成した枠組みです。

CEFRそのものは、特定の言語の試験や資格ではありません。言語や試験制度が異なっていても、「学習者がその言語を使って何ができるか」を、共通の基準で捉えるために用いられます。

レベルはA1からC2までの6段階に分かれています。A1・A2は基礎段階、B1・B2は自立して言語を使う段階、C1・C2は高度に使いこなす段階の目安です。

JLPTでは、2025年第2回(12月)試験から、合格者の総合得点に対応するCEFRレベルが、成績書類に参考情報として表示されるようになりました。これはJLPTの試験内容や合否判定を変更するものではなく、従来の試験結果に追加される参考情報です。

なぜJLPTにCEFRレベルが参考表示されるようになった?

日本語教育や日本語能力の評価が多様化する中で、それぞれの試験が判定する日本語力を、共通の指標で捉えられるようにする必要性が高まってきました。

JLPT公式ウェブサイトからの引用(一部抜粋)
「日本語能力試験の結果を国際的な枠組み(CEFR)に当てはめて、参考とすることができるように」

出典: 日本語能力試験公式ウェブサイト「日本語能力試験の結果にCEFRレベルの参考表示を追加します」

CEFRレベルが参考表示されるようになったことで、JLPTの結果を国際的な共通尺度で捉えやすくなりました。また、CEFRに対応するほかの日本語試験の結果と照らし合わせる際の手がかりにもなります。

JLPTとCEFRの対応表

JLPTでは、各レベルの合格者にのみ、総合得点に応じたCEFRレベルが参考表示されます。

総合得点とは、JLPTの得点区分ごとの点数を合計したものです。どの得点区分を合計するかは、受験レベルによって異なります。

  • N1・N2・N3: 「言語知識(文字・語彙・文法)」「読解」「聴解」の3区分の合計
  • N4・N5: 「言語知識(文字・語彙・文法)・読解」と「聴解」の2区分の合計

いずれのレベルも、総合得点は180点満点です。ただし、総合得点が合格点以上であっても、いずれかの得点区分が基準点に達していない場合は不合格となり、CEFRレベルも表示されません。

JLPT公式ウェブサイトが公表している、N5からN1までの総合得点とCEFRレベルの対応は、次のとおりです。

JLPTレベル総合得点CEFRレベル
(参考表示)
N5 80~180点 A1
N4 90~180点 A2
N3 95~103点 A2
104~180点 B1
N2 90~111点 B1
112~180点 B2
N1 100~141点 B2
142~180点 C1

※JLPTのCEFRレベル参考表示はC1までで、C2は表示されません。

出典: 日本語能力試験公式ウェブサイト「CEFRレベル参考表示」

同じJLPTレベルでも、CEFR参考レベルが異なる場合がある

JLPTとCEFRは、すべてのレベルが一対一で対応しているわけではありません。

N5の合格者にはA1、N4の合格者にはA2が表示されます。一方、N3・N2・N1では、同じJLPTレベルに合格していても、総合得点によって表示されるCEFR参考レベルが異なります。

例えば、N2に合格した場合、総合得点が90~111点であればB1、112点以上であればB2と表示されます。そのため、同じ「N2合格」であっても、CEFRの参考表示によって得点に応じた違いを確認できます。

JLPTは会話力を直接測定しない

JLPT公式ウェブサイトからの引用(一部抜粋)
「産出活動(話す・書く)」「やりとり」等の能力は含まれていません。

出典: 日本語能力試験公式ウェブサイト「CEFRレベル参考表示」

JLPTのCEFR参考表示が示すのは、JLPTで測定される言語知識・読解・聴解に対応する範囲です。スピーキング、ライティング、会話でのやり取りを含む、総合的な日本語力を示すものではありません。

JLPTに合格していても、会話では言葉がすぐに出てこない場合があります。JLPTの結果と、実際のコミュニケーション力は分けて考えることが大切です。

企業がJLPTを活用する際のポイント

採用や人員配置をJLPTレベルだけで判断すると、実際の業務で求められる日本語力との間に、次のようなずれが生じることがあります。

  • 接客の場面: お客様の基本的な要望は理解できても、想定外の質問をされたときに、聞き返したり、詳しい内容を確認したりすることが難しく、ほかのスタッフのフォローが必要になる。
  • 社内コミュニケーションの場面: 文書やマニュアルは理解できても、トラブルの経緯を口頭で報告したり、指示の不明点を確認したりすることが難しく、対応の遅れや認識のずれにつながる。

そのため、JLPTの結果だけでなく、「お客様の要望を聞き取れる」「上司に状況を報告できる」など、それぞれの仕事で必要となる日本語力もあわせて確認することが大切です。

Japoninでは「日本語で何ができるか」を重視

Japoninの会話クラスでは、CEFRを参考にしながら、「日本語を使って何ができるようになるか」を学習目標として設定しています。

文法や語彙を学ぶだけでなく、自己紹介をする、相手に質問する、自分の考えを説明する、意見を交換するなど、実際の場面で日本語を使う力を段階的に伸ばします。

※Japoninで使用するCEFRレベルは、学習目標の設定や進捗確認のための目安であり、公式なCEFR評価や認定を示すものではありません。

目的に合わせて日本語力を伸ばす

Japoninでは、会話力の向上、JLPT合格、仕事で必要な日本語の習得など、それぞれの目的に合わせたオンラインレッスンを提供しています。

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JLPTとCEFRについてのよくある質問

JLPT N3はCEFR B1ですか?

N3合格者には、総合得点に応じてA2またはB1が参考表示されます。総合得点95~103点はA2、104点以上はB1です。

JLPT N2はCEFR B1とB2のどちらですか?

N2合格者には、総合得点に応じてB1またはB2が参考表示されます。総合得点90~111点はB1、112点以上はB2です。

JLPT N1に合格するとCEFR C1ですか?

N1合格者には、総合得点に応じてB2またはC1が参考表示されます。総合得点100~141点はB2、142点以上はC1です。

JLPTのCEFR参考表示にC2はありますか?

ありません。JLPTのCEFR参考表示はA1からC1までで、C2は表示されません。

不合格の場合もCEFRレベルは表示されますか?

表示されません。総合得点が合格点以上であっても、いずれかの得点区分が基準点に達していない場合は不合格となり、CEFRレベルも表示されません。

JLPTのCEFR参考表示から会話力も分かりますか?

JLPTでは、スピーキング、ライティング、会話でのやり取りを直接測定していません。そのため、JLPTのCEFR参考表示は、会話力を直接示すものではありません。

まとめ

JLPTのCEFRレベル参考表示により、JLPTの結果をA1~C1の国際的な指標と照らして確認できるようになりました。ただし、N3・N2・N1では、同じJLPTレベルでも、総合得点によって表示されるCEFRレベルが異なります。

また、CEFR参考表示の対象は、JLPTが測定する言語知識・読解・聴解に対応する範囲であり、話す・書く・やり取りする力を直接示すものではありません。

学習者や社員の日本語力を見るときは、JLPTの結果だけでなく、実際に日本語で何ができるかもあわせて確認することが大切です。

参考資料

※本ページの内容は、2026年7月時点の公式情報に基づいています。最新の情報は、日本語能力試験公式ウェブサイトでご確認ください。

Japoninは2006年の開校以来、経験豊富な日本語講師とともに、世界中の6,000名以上の学習者をサポートしてきました。

Japonin代表 上岡千穂
この記事を書いた人

上岡千穂 Japonin代表

本記事では、日本語能力試験公式ウェブサイトの情報をもとに、JLPTの成績書類に参考表示されるCEFRレベルについて、得点別の対応や会話力との違いを分かりやすく解説しています。